環境編 / 水・知・識

TOP > 水・知・識 > 環境編

地球環境のことを、身近なテーマで気楽にお伝えするコーナーです。

小水力発電開始へ 

再生可能(自然)エネルギーの電気を固定価格で全量買い取る
「再生可能エネルギー特別措置法」が来年7月に施行される事を見込み、
二酸化炭素の排出抑制などに取り組んでいる奈良県生駒市は、
山崎浄水場(山崎町)で小水力発電を始める。

山崎浄水場では、井戸からくみ上げて処理した水と
県営水道から購入した水を混ぜて各家庭に送水している。

もともと県営水道水は、浄水場より74メートル高い平群調整池(平群町)から
毎時約650トンが送られ、浄水場では減圧弁を使い水圧を下げて受けていた。
この減圧弁の代替えに水車を用いて減圧しつつ、発電機を回して発電をする
という仕組のよう。

計画では、安定的に回すため、受け入れる水のうち毎時385トンを活用。
発電出力は31.6キロワット、年間発電量はおよそ28万キロワット時を見込み、
平均的な世帯の48軒分を賄う量に相当する。
来年度から着工、2013年4月からの発電を目指す。

小さな水流を利用した小水力発電は1千キロワット以下の施設で全国に約470カ所。
県内では県水道管理センター(大和郡山市)や県桜井浄水場(桜井市)にもあるが、
市町村の浄水場では初めての試み。

設計や施設整備費は1億3980万円。試算では、買い取りを
1キロワット時あたり20円とすると、国からの補助や保守点検費などを考えても
稼働22年で620万円の黒字になると見込んだ。

(参照記事)
朝日.COM 2011/10/03
http://www.asahi.com/eco/news/OSK201110120157.html
 

水車

お蕎麦屋さんや旅館等で目にした事のある水車。水車
しかし、昔ながらの本来の役割を果たしている水車を、
現在ではほとんど目にすることはありません。
今回はそんな水車について調べてみました。


●水車とは
 水車は、川などの水の流れを利用して車を回転させエネルギー
 を発生させる一種の原動機。
 電動機や蒸気機関が普及するまでは、揚水・脱穀・製粉・製糸など広く使用されていました。

●水車の歴史
 水車は、古代メソポタミア時代に発明されたと考えられ、
 農地灌漑のために使用されていたとの記録が残っています。

 しかし奴隷労働の豊富な古代ローマ社会においては、 
 滅多に使われない機械としており、あまり普及はしなかったようです。

 水車日本では「日本書紀」において推古18年(610年)に
 高句麗(こうくり)から来た僧曇徴(どんちょう)が、
 碾磑(てんがい)という水車で動く臼を造ったといわれ、
 平安時代の天長6年(829年)良峯安世が諸国に
 灌漑用水車を作らせたとあります。

 また、鎌倉時代の「徒然草」には
 宇治川沿の住民が水車を造る話があり
 室町時代には朝鮮使節が日本の水車を見て
 技術を持ち帰ろうとしたとの記録があります。

 動力水車の使用は江戸時代になってからといわれ、
 白米を食する習慣の広がりとともに、精米・穀物製粉のために使用されていたようです。


水という自然のエネルギーを利用し、環境にやさしい水車。
こうした現在、私たちも見直さなくてはいけないなと考えさせられました。

津波のヘドロを土木建設用の土に!!

東日本大震災の復興が急がれる中、津波のヘドロを活用                       
津波による「がれき」や「ヘドロ」の撤去は
大きなテーマであるよう。

どこかに運ぶにしてもその量は膨大な上に
放射性物質の心配までも出てくる。

材木等はチップにして建設材に...と
地元で活用できるものへと
様々な研究と実施がすすめられているようだ。

そのなかでも津波で沿岸にたまった「ヘドロ」の
再利用法の実証実験が仙台市内で始まっている。

環境省の推計では、
ヘドロは被災6県で最大計3千万トンにのぼる。

再利用にはヘドロに含まれる多量の水分や木片、
ビニールなどのゴミを取り除く必要があるが、
製鉄所の副産物として出る「鉄鋼スラグ」を原料とする
改質材や石灰をヘドロに加えてからゴミなどを取り除くことで、
普通の土の2.5倍の強度を持つ土木建設用の土に変えることが出来、
これを震災で壊れた防潮堤や高台の復旧への活用を目指している。

(参照記事) 
朝日.COM 2011/9/15
http://www.asahi.com/eco/TKY201109140540.html

世界自然遺産 小笠原諸島

去る6月24日、小笠原諸島が世界自然遺産に登録されました。

世界自然遺産 小笠原諸島

小笠原諸島は都心から約1,000キロ南の太平洋上にある大小30余りの島々から形成されています。
公共の交通機関は船のみで、竹芝桟橋からフェリーで25.5時間を要します。

登録の理由について、世界遺産委員会は

 「 小笠原諸島の生態系は多くの固有の種に加え、
       アジア各地の植物が集まっており、幅広い進化の
       過程を示している 」

として、その生態系の豊かさを高く評価しました。

現在は父島、母島合わせて約2,300人の方が暮らしており、
美しい海や緑溢れる自然に魅せられ年間約17,000人の観光客が訪れますが、
1830年まで定住者はいませんでした。

海洋島である小笠原諸島は、どの島も大陸と陸続きになったことがありません。

小笠原の生物は鳥に運ばれたり、海流や風に流されたり、流木に付着したりして
島に辿り着き、島の環境に適応し、生き残った子孫です。
隔離された自然の中で独自の進化を遂げ固有種となったものもいます。

陸産貝類は106種生息しているうちの100種、植物は441種のうちの161種、
昆虫は1380種のうちの379種が固有種という非常に高い固有種率を誇っています。

今も尚、進化の過程を目の当たりにすることができるので、
小笠原は『進化の実験場』と言われています。
また絶滅率が低い事、生息状況の良さも評価されました。

一方、人間を初めとする様々な動植物の侵入によりいくつかの固有種の絶滅や
生態系の撹乱の危機に瀕しています。

自然を守る取り組みとして具体的には、

  固有種であるアカガシラカラスバトやアホウドリ類、オガサワラシジミや
  オガサワラアオイトトンボなどの保護、
  グリーンアノールというトカゲやアカギやギンネムなどの外来植物の駆除、
  人によって持ち込まれ野生化したヤギやネコの捕獲

などが行われています。

今後は観光客の増加が見込まれますが、それに伴い更なる自然への影響が懸念されます。
新たな外来種の侵入を防ぐため小笠原諸島を訪れる際には、知らず知らずのうちに
生物を運んでしまわないよう、ひとりひとり注意することが必要です。

家庭でできる水を汚さない工夫

水の惑星とよばれる地球には、約13.8億立方キロメートルの水があるといわれていますが、
その97.5%を海水が占めています。残りの2.5%のほとんどが氷雪や深い地層にある地下水のため、
私たちが利用できる水は地球全体の水の0.02%程度です。流しはキレイに!

この貴重な水を汚す大きな原因のひとつは一般家庭から出る生活排水があります。汚れた水をきれいな水に戻すにはたくさんの水が必要です。

水を汚さないため私たちはどのようなことができるでしょうか?
 

【台所】
● 食べ残し、飲み残しを出さない。必要な量だけ調理し、残ったら
  再利用する。おでんや煮物の汁もカレーなど他の料理に利用する。米の研ぎ汁の活用
● 使用済油は新聞紙などに吸い取らせ捨てる。または廃油石鹸として
  再利用する。
● 三角コーナーや排水口に目の細かい水切り袋を使用し、
  ゴミを流さない。
● 米のとぎ汁を流さない。とぎ汁は庭や植木に撒けば肥料になる。
  または床掃除などに利用する。
● 洗剤を多量に使わない。食器を洗う前に油汚れを拭き取る。
  アクリル毛糸タワシで洗う。

【洗濯・お風呂・トイレ】
● 洗剤は規定の量を入れる。必要以上入れても洗浄力はアップしない。洗剤は規定量を!
● 排水口に目の細かいネットを張り、髪の毛などを流さない。 
● トイレは小まめに掃除すると強力な洗剤を使わなくてすむ。
 

生活排水の汚れはちょっとした工夫で減らすことができます。
私たちひとりひとりができることは他にもあると思いますので、何かひとつでも実行してみませんか?
 

 (関連記事)
・節水していますか?
・水汚染、きれいな水に戻るまで。

水Do! (スイ・ドゥ!)

suido.jpg

 

 



水ネットのネタを探していたところ,『水Do!キャンペーン』という
大変興味深いキャンペーンを実施している団体(FoE Japan)のHPを
見つけたので、そちらを紹介したいと思います。
 

水Do!(スイ・ドゥ!)キャンペーンとは?

いつの間にか、水やお茶もペットボトルなど
使い捨て容器に入ったものを買うことが当たり前のようになっている現代。
容器のリサイクルや軽量化は進みましたが、
使用が増えているため環境負荷は減っていません。

一方、今、世界の各地では、環境やコストのことを考えて、
使い捨ての容器に入った飲料から再び水道水にシフトする動きが広がってきています。

おいしくて安全な水道水が十分に供給されている日本に住む私たちは、
今、使い捨て容器を大量に使用する社会のあり方を見直す時期にきています。

水Do!キャンペーンでは、ペットボトルなどの使い捨て容器に入った飲料ではなく、
水筒に水道水を入れ外出したり、職場に持って行ったりと
水道水の利用をすすめることで、環境負荷と社会的なコストを減らし、
快適で豊かなライフスタイルを提案し呼びかけています。


アクアス総研も「持続可能な循環型社会」を目指しているので、
個人的にも意識して水Do!を積極的に取り組んで行こうと思いました。


詳しくはコチラ
水Do!キャンペーン http://sui-do.jp/
 

メタンハイドレートを知っていますか?

メタンハイドレートは「メタン」と「ハイドレート」と言う2語を組み合わせた言葉です。

「ハイドレート」とは包接水和物(ほうせつすいわぶつ)のことで
水素結合による水分子のかご状構造の中に他の物質の分子が
入り込んだものです。

水・ガス・低温・高圧の四つの条件がそろうと生成され、
メタン気体分子を取り込んだものをメタンハイドレートといいます。

メタンハイドレートの見た目は氷のように見えますが、
このメタンハイドレートに火をつけるとパチパチ音をたて燃えます。
このため「燃える氷」とも呼ばれています。

メタンハイドレートは海底や凍土地帯などに存在することが確認されています。
日本近海の海底にもハイドレートは埋まっているといわれており、
そのガス量は、なんと、日本の天然ガス使用量の約100年分が
うまっているといわれています。

小さいように見える「メタンハイドレート」。

でもその中には、170倍もの「メタンガス」がふくまれているそうです。

メタンハイドレートは石油や天然ガスに代わる非常に魅力的な
次世代エネルギー資源だと期待されていますが、採掘、保存、利用、
メタンによる地球温暖化への影響(二酸化炭素の20倍もの温室効果が
あるとされている) など問題もあり、研究・開発が進められているそうです。

メタンハイドレートの実用化が進めば石油や天然ガスなどの
エネルギー資源のほとんどを輸入に頼っている日本にとっては、
魅力的なエネルギー資源になるでしょう。

メタンハイドレート実用化に向けて今後が楽しみです。

ウォータージェット

切断の工法には色々ありますが、
その中でも水を使用してあらゆる素材の切断を行う事を

「ウォータージェット切断」

と言います。

みなさんも経験した事があると思いますが、
ホースの口を指で押しつぶすと水は勢いが強くなり、遠くに飛ぶようになります。

これが、ウォータージェット切断の原理となります。

水圧を高くし、水の出る穴(ノズル)を小さくする事で、
水が鋭利な刃物となります。

鉄やセラミックなどのとても硬い素材でも、
数千気圧に加圧した水を直径0.1~1mm程の小さな穴から噴射させる事で、
音速の2倍を超える流速となりあらゆるものを切断します。

また、切断面での摩擦や熱の発生が少ない為、
プラスッチクやゴムなど軟らかく、熱に弱いものも、
刃物より鋭利に切断が出来ます。

ウォータージェットは、モノの加工だけではなく、
流速やノズルを変える事で様々な事に利用されています。

手術の際に利用されているウォーターメスは、
血管や神経を切らずに患部のみを切りとる事が出来ます。

また非常に細かいノズルから噴射するようにすれば、
使用する水の量はきわめて少量で材料をぬらさずに済む為、
のり巻きやケーキなどの食品の切断にも用いられています。

今、ウォータージェットによる切断は、水のみを使用し切断するので、
環境を汚染する危険性が少ないので利用範囲が広がっているようです。
 

世界の水事情

日本の水道は、横浜市に近代水道が設置されて以来110年余りが経過し、
現在の水道法が制定されてから約半世紀が経ちました。

日本の水道普及率は約98%
ほとんどの地域で蛇口をひねれば水が出ます。

また安心して飲むこともできます。
しかし、世界では60億人のうち約30億人は安全な水を飲めていません。

また、水の供給や衛生設備が不十分なことが原因で死亡する人々の数は、
毎年220万人以上にもなるといいます。

安全でない水や不十分な衛生設備に関連する病気で、
子供達が8秒に一人ずつの割合で死亡しているそうです。

いくつかの国を例に挙げてみます。


【エチオピア】
 
世界で最も水道が普及していない国の一つです。
水道普及率24% で、7000万人のうち小川や泉の水を
汲んで使っている人の数は4500万人にのぼるそうです。
大人一人、1日約2リットルしか使えない生活を余儀なくされているそうです。バケツ
(500ミリリットルのペットボトル約4本分)


【ケニア】

地方では家の敷地内に井戸のある家もありますが、
ほとんどの人は毎日川から水を汲んで来ます。
雨になると、雨水を集めるために急いで屋根の雨どいの下にバケツを置きます。
煮沸した水を飲料用にする家もあれば、煮沸せずに飲む家もあるそうです。


【タンザニア】

水道水が普及されている所でも水道水をそのまま飲むことは危険です。
料理や飲み水は、まず濾過器を通してその後煮沸して消毒してから使うそうです。
しかし田舎の方では井戸で水を汲んでそれを濾過・煮沸消毒なしで使っているそうです。


ちなみに中国では、お茶文化が進んでいる為、 無題蛇口から直接
お茶が出るお茶のラインが引かれているところもあるらしいとか?

私たちは、蛇口をひねれば水が出る生活を当たり前のように
送っていますが、家から何キロも離れた所に水を汲みに
行かなければならない人々がたくさんいます。

水は私達にとってとても大切です。

また、自然にとってもなくてはならないとても大切なものです。

水への感謝の気持ちを忘れず、無駄にすることなく大切にしたいと思います。

 

(関連記事)

節水していますか?

水汚染、きれいな水に戻るまで。


 

仮想水(Virtual Water:バーチャルウォーター)

私たち人間にとって重要な水・・・。
実は、私たちが気づかないところで、とても多くの水が消費されているのです。

野菜や穀物等の農産物や牛肉等の畜産物を生産するには大量の水が必要です。 こうした生産のために間接的に使われる水資源の総量を仮想水(Virtual Water:バーチャルウォーター)といいます。

日本では、多くの食糧や工業製品を様々な国からの輸入に頼っているのが現状で、仮にそれらの全てを国内で生産したとするとしたら、 とても大量の水(仮想水)が必要となります。

東京大学生産技術研究所の沖大幹教授らグループの調査データによると、輸入している農作物を育てるために使われている水は、 年間にしてなんと約640億?もの量になるようです。

そしてこれを、一人一日あたりに換算すると、なんと1,460立方メートル(お風呂にして約8杯分)の水を輸入している事になります。 さらに、日本の年間水使用量は839億立方メートル(2003年)という事なので、その約3/ 4に当たる仮想水を輸入しているという事になります。

気になるバーチャルウォータ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

日本は、食料輸入を通じて海外から大量の水資源(仮想水)を輸入することで、 間接的に生産国の水不足の原因を作っている水資源消費大国という事が言えます。

私たちは、水は飲めて当たり前、使えて当然と思いがちですが、水も限りある資源なのです。

世界的な水不足が指摘される今、日々の生活にこの仮想水(バーチャルウォーター)という考え方が浸透することで、私たちひとりひとりが、 水の消費に自覚を持ち、水の有効利用を考える契機になればと思います。


環境省のバーチャルウォーターのページには、いろいろな食品の仮想水が計算できますので、皆さんも 一度参考にしてみてはいかがですか?

≪参考≫ 環境省ホームページ
  
http://www.env.go.jp/water/virtual_water/index.html

ご検討中の方へ

水道水に不安を抱えるあなたに、今お伝えしたい。浄水器だけでは手に入らない『安心』があることを。
セントラル浄水器を初めて知った方も、これまでに悩みを解決できなかった方も
導入にあたっての様々な疑問にお答えし、納得して導入いただけるようサポートいたしますのでご安心ください。