雨に備える水道事業者 取水停止や活性炭活用
2011年3月31日(木) 朝日新聞
(記事抜粋)
関東地方の一部で30日、雨が降った。水道水に含まれる放射性物質について厚生労働省は、降雨後に検出される傾向があるとして、水道事業者に対策を呼びかけている。
厚労省水道課によると、大気中の放射性物質の降下物や、水道水から検出される数値は減少傾向。「事故後初めて降った雨ほどの影響は考えにくい」と説明しつつ、水道事業者に対しては「なるべく影響が出ない対策を」として、降雨後の地表を流れる水の取水抑制や停止▽降雨時は水道用の貯水施設をシートなどで覆う▽放射性物質の低減効果が期待される粉末活性炭を使う――などをあげた。
宇都宮市は30日夕、鬼怒川から取水する松田新田浄水場で雨が観測され、一時的に取水を止めた。浄水場は宇都宮市の半分以上に給水。24日には乳児の基準を上回る放射性ヨウ素が検出されたが、現在は下回っている。担当者は「降り始めの雨がよくないというので取水を止めたが、最長で4時間程度。給水に影響はない」と話す。
東京都水道局は21日の降雨後、金町浄水場(葛飾区)で22、23日の水道水の放射性ヨウ素の濃度が基準を超えたとして乳児の摂取制限を呼びかけたが、24日に解除した。「前回の雨の時より大気中の放射性物質も少ないとみているが、雨の降り方によって粉末活性炭の量を増やすなどの対応をとりたい」
活性炭などで汚染水ろ過 東電が検討
2011年3月30日(水) 毎日新聞
◆濃度100分の1以下に
(記事抜粋)
東京電力福島第1原発1~3号機のタービン建屋地下や周辺のトレンチにたまっている汚染水について、東電は活性炭など吸着剤を使い高濃度の放射性物質をろ過する、新たな処理対策の検討を始めた。多量の水を移し替える作業により、移送先にも汚染が拡大するのを食い止める狙いだ。
吸着剤は、セシウムなどの汚染水に含まれる放射性物質を吸着し、濃度を100分の1~1000分の1に下げる。これにより、増え続ける水の排出先の選択肢を広げるほか、濃度の高い汚染水の移送先で室内の線量が高まり、作業に支障が生じることを避ける狙いがある。今回の汚染水と同じ条件で行った実験は過去になく、活性炭など複数の種類の吸着剤で、有効性を調べる実験をすでに始めているという。
東電は「今回ほど線量が高い水を処理した経験がない。(水を放出せず)発電所の中で再利用したり、廃棄物処理建屋で保管し続けることも検討している」としている。
水道水から放射性ヨウ素 活性炭量を4倍増
2011年3月24日(木) 朝日新聞
(記事抜粋)
東京都は23日、金町浄水場(葛飾区)の水道水から1キロあたり210ベクレルの放射性ヨウ素を検出したと発表した。乳児の飲み水についての国の基準の2倍を超えるため、同浄水場から給水している東京23区と多摩地域の5市を対象に、乳児に水道水を与えるのを控えるよう呼びかけている。
金町浄水場は利根川水系の江戸川から取水している。同じ利根川水系から取水している千葉県も同日、全域に同様の呼びかけを始めた。
都の対象は23区の全域と武蔵野、三鷹、町田、多摩、稲城の5市で計約489万世帯。都は「基準は長期にわたって飲み続けた場合の健康への影響を考慮して設定されており、代わりの飲み水が確保できない時に一時的に飲むのならば差し支えない」と冷静な対応を求めている。都によると、対象地区に1歳未満の乳児は8万人おり、粉ミルク用の緊急対応として、放射性物質検出前に詰めた水道水550ミリリットル入りのペットボトルを乳児1人につき3本、計24万本配布する。24日にも各区・市役所などで配り始める。
厚生労働省によると、母親が飲んでも母乳や胎児への影響はなく、入浴など生活用水としての利用にも問題はないという。
東日本大震災を受け、都は21日の降雨の影響を調べるため、22日午前9時に同浄水場からサンプルを採取。23日午前11時ごろ、基準を超える値を検出したと報告を受けた。同日午前9時のサンプルでも190ベクレルを検出した。都は「21日の雨で大気中の放射性物質が溶け込んだため、濃度が上がったのではないか」とみている。サンプル採取から発表まで24時間以上かかったことについては「最大限早く対応した。発表が遅れたとは考えていない」としている。
放射性ヨウ素が体内に入ると甲状腺がんなどの原因になることがある。原子力安全委員会は飲料水について、1キロあたり300ベクレルという基準を定めているが、子どもは放射性ヨウ素が甲状腺にたまりやすいため、厚労省は牛乳や乳製品については1キロあたり100ベクレルという基準を設定。同省は21日、この値を水道水にも当てはめ、乳児に与えないよう全国に通知していた。
都は原発事故後、放射性物質の除去効果が期待できるとして浄水に使う粉末活性炭の量を通常の3倍にしていたが、今回の検出結果を受けて通常の4倍に増やした。
農林水産省は製造や流通、市場の各団体に対し、「食品加工などの際に都の水道水を使うことは問題がない」として、冷静な対応を求める文書を23日に出した。
活性炭錠剤で汚染水を浄化!
2010年1月6日(水) 読売新聞
(記事抜粋)
農環研などの研究チーム開発
色の付いた水も1日程度で完全に無色にするほどの浄化能力がある 水に含まれる汚染物質を効果的に取り除くことができる活性炭の錠剤を、農業環境技術研究所(つくば市)などの研究チームが開発した。極めて細かい活性炭の粒子を固めることで扱いやすくしたもので、排水浄化だけでなく、災害時の飲料水製造や、発展途上国での安全な水の確保などに活用できると期待される。家庭用から工業用まで幅広く使われている活性炭の中でも、一粒の直径が1000分の数ミリ~数十ミリ程度の微粒子活性炭は、有害物質を強力に吸着することが知られているが、水に入れると表面に浮かんでしまうので、河川や井戸水を直接浄化することが難しかった。さらに、粉じんが舞いやすく人体に影響を及ぼす可能性があるため、取り扱いも困難だった。
研究チームは微粒子活性炭を、食物繊維の仲間のセルロースで固めて錠剤にすることに成功。錠剤は水に沈む比重にしてあり、汚染水に投入すると沈みながらバラバラになり、水を浄化する。色の付いた水も、24時間たつと無色透明になるほどの浄化能力があり、吸着した有害物質が再び水中に溶け出すこともないという。
同研究所のウン・ヒースー主任研究員は「有機農薬などを強力に吸着するため、農業排水を手軽に浄化する手段になる。また、災害時に上水道が使えない場合、河川の水を飲めるようにするような使用法も考えられる」と話している。
中世の竹製導水管
2009年11月19日(木) 読売新聞
(記事抜粋)
国指定特別史跡の一乗谷朝倉氏遺跡(福井市城戸ノ内町)で県教委が進めていた調査で、16世紀中頃の武家屋敷跡から、竹を利用した導水管が出土した。同遺跡資料館によると、導水管の出土例としては県内最古。近くのため池から屋敷に水を引くために敷設されたとみられ、同資料館は「江戸時代以降の福井城下では水道施設が発達していたが、それ以前にも水を引く技術があったことを示す貴重な発見。上水道の原型ともいえるのでは」としている。
調査は、同遺跡南側の、一乗谷川右岸に広がる武家屋敷跡とみられる地域約2500平方メートルが対象。調査期間は4月から12月10日まで。
同資料館によると、導水管は地表から約5センチの地中から出土。確認できた長さは約1・2メートルで、直径約7センチ。導水管の南東約20メートルにはため池があることから、この池から屋敷まで水を引くために使ったとみられる。
さらに屋敷跡では、水を引いた先とみられる石積遺構(幅約2・7メートル、奥行き約2メートル、深さ約1メートル)も確認。遺構では足場として使われていたとみられる板(長さ約1・8メートル、幅約30センチ、厚さ約1・5センチ)が3枚重なった状態で見つかった。同資料館の櫛部正典文化財調査員は「洗い場として使われていた可能性が高い」としている。
屋敷跡とため池との間には遊歩道が整備されており、今後は遊歩道の部分も調査し、導水管の全容を解明する予定という。
国立歴史民俗博物館(千葉県佐倉市)の小野正敏教授(中世考古学)は「一乗谷朝倉氏遺跡では、ほとんどの屋敷で井戸が見つかっており、導水管の出土は別の取水方法があったことを示している。今後の調査で分水した跡が見つかるなどして当時のインフラ研究につながればおもしろい」と話している。
「水道水は飲まない」県民の2割が・・・
asahi.com マイタウン埼玉 2009年11月18日(水)
(記事抜粋)
◇西部地域は25.9%
県民のうち、水道水をそのまま飲んでいる人は3割で、水道水は飲まずにミネラルウォーターを飲んでいる人は2割――。水道水に関するこんな調査結果を県が17日、発表した。
◇県「まずくない PR必要」
県は来年度、安全・安心な水道水の持続的な供給に向けた「水道ビジョン」をまとめる予定。まずは県民の需要を把握しようと、県政世論調査の一環として、7~8月に20歳以上の3千人を対象に、普段の水道水の飲み方などを尋ねた(回答は2250人)。
その結果、「そのまま飲んでいる」が31・2%だったのに対し、「浄水器を通したり、一度沸騰させたりして飲んでいる」が48%と最も多く、「飲まない(ミネラルウオーターのみ)」も20・6%を占めた。
地域別では、「そのまま飲んでいる」割合が高いのは、秩父地域(秩父市など)の61・9%と、北部地域(熊谷市など)の47・1%。「飲まない」割合が高いのは、西部地域(所沢市など)の25・9%と、南部地域(川口市など)の25・7%だった。県庁所在地のさいたま地域は、「浄水器を通したり、一度沸騰させたりして飲んでいる」が51・8%を占めた。
年代別では、年齢が高くなるほど「そのまま飲んでいる」割合が高く、逆に「飲まない」割合は年齢が低いほど高くなる傾向が表れた=表。
水道水への不満は、「味やにおいなどの水質」が29・5%で最も高く、次いで「料金が高い」が26・6%だった。
県企業局水道業務課は「誰でも安全に飲める水を供給するように努めているのだが......」と受け止める。「においがなく安全な水をきちんと供給できるよう、施設整備やPRをしっかりしていきたい」という。
ペットボトルはやめて水道水を飲もう!
YAHOO ニュース 2009年7月11日
【シドニー11日時事】環境に悪いペットボトルを追放するため、水道水を飲もうという動きがオーストラリアで広がっている。 ペットボトルは製造に石油が使われ、飲み終わった後もゴミ問題が発生することから、ペットボトルの飲料水は買うなという主張だ。
豪州東部ニューサウスウェールズ州にある人口約2000人の町、バンダヌーンはこのほど、 豪州の自治体として初めてペットボトル入り飲料水の販売禁止を決議した。これに続き、 同州のリース首相も政府機関によるペットボトル飲料水の購入禁止を通達した。
同首相は、「われわれの水道水は世界的に質が高い」と強調、水道水を飲めばお金も浮くと市民に訴えた。
これに対し、ボトル飲料水業界団体は、環境保護に名を借りた短絡的な動きであり「個人の選択権利を奪う」と反論している。 時事通信社
クリスタルガイザー、異臭で800万本回収 大塚ベバレジ
NIKKEI NET 2008年11月17日(月)
(抜粋記事)
飲料メーカーの大塚ベバレジ(東京・千代田)は17日、 米国産のミネラルウオーター「クリスタルガイザー」 (500ミリリットルペットボトル入り) に薬品などのにおいが付着していたとして、約800万本を自主回収すると発表した。 対象は賞味期限が2010年6月1日― 同8月19日の商品。成分に異常はなく、飲んでも人体に害はないという。
同社は米国カリフォルニア州で容器に詰めたミネラル水を日本に輸入、販売している。 商品を購入した消費者から異臭がするといった問い合わせが70件程度あって発覚した。異臭の可能性がある商品は4717万本だが、 すでに消費された分などを除くと、現在店頭に並んでいる商品は約800万本とみられる。
異臭がどこで付着したかは明らかになっていないが、同社の調査によると、 夏場の保管時に倉庫内などのにおいが移った可能性が高いという。問い合わせ先は大塚ベバレジお客様相談室(0120・778・669)
「ボルヴィック」に異臭、キリンが57万本自主回収
読売新聞 2008年10月29日(水)
(抜粋記事)
キリンビバレッジ(東京)は29日、 今月中旬から首都圏などで販売したミネラルウオーター「ボルヴィック」(500ミリ・ リットル) 57万本を自主回収すると発表した。
今月20日以降、「消毒薬のようなにおいがする」との苦情が相次いだための措置で、「水質には問題はなく、健康被害の報告もない」 という。
同社によると、対象は、賞味期限が2011年6月18日、同21日、7月1日の商品。いずれも今年3月、フランスから輸入し、 今月14日以降に首都圏と中部地方の13都県の小売店などに出荷したという。
同社では、商品を輸入する際に使用したコンテナ内部のペンキのにおいがペットボトルに移ったのが原因とみている。
カップ麺に続きミネラルウォーターまでも「移り香」による製品回収...。
偽装、混入、移り香...ニュースを賑わす食品事件。
健康被害が出ていないのは幸いですが、こういった事故は無くなってほしいですね。
消費者は健康被害以外に精神的ダメージを負っているのですから。
※商品回収など、気になる方はこちらのサイトでお調べください。
国民生活センター
回収・無償修理等のお知らせ
http://www.kokusen.go.jp/recall/recall.html
伊藤ハム 工場地下水からシアン化合物 13商品自主回収
毎日新聞 2008年10月25日(土)
(抜粋記事)
大手食品メーカー「伊藤ハム」(兵庫県西宮市)は25日、同社東京工場 (千葉県柏市)でくみ上げ、製品加工過程に使用した地下水から基準(1リットル当たり0.01ミリグラム以下)の倍の0. 02~0.03ミリグラムのシアン化合物を検出したと発表した。同社は「あらびきグルメウインナー」など、 沖縄を除く全国46都道府県に出荷した13商品計約267万袋のうち、賞味期限内の194万袋の自主回収を始めた。
「人体への影響はない」とし、健康被害の報告はないという。商品に化合物が含まれているかは検査中。 同社は9月24日に異常を確認しながら、10月15日まで使用を続け、自主回収発表まで約1カ月も経過していた。
水源3本の地下水のうち、2本からシアン化物イオン、塩化シアンが検出された。 塩や香辛料で味付けした生肉に弾力性を持たせるため水を加えたり、ピザ生地の製造過程で小麦粉を練る際に水を加えていたという。
3カ月ごとに検査しており、9月18日実施の検査で1本目の井戸水から異常値を検出(24日)。25日再検査したが再び異常値が出た。 10月15日にも3回目の異常値を示し、別の井戸水に切り替えた。これに先立つ10月3日には、 2本目の井戸水で実施した定期検査でも異常値が出た。
異常が出た2本とも17日までに基準をクリアした。異常前にあった集中豪雨で、汚染水が流入したなどの影響が考えられるという。
製品については、22日にあらびきグルメウインナー、グルメ家族あらびきP&Cウインナーの2商品の検査を依頼した。 結果は30日に出る予定。【堀文彦】
食の安全は何処に行ってしまったのでしょうか?食品偽装に輸入食品事故...。
国内食品需要の高まる中、国内メーカーの事故。
何を信じて購入すればいいのかわからなくなりますね。