福井市販売「おいしい水」基準の140倍の雑菌
読売新聞 2011年8月24日
(記事抜粋)
福井市企業局が販売したミネラルウオーター「おいしいふくいの水」(500ミリ・リットル入り)から雑菌が検出された問題で、企業局は23日、回収商品や保管中のサンプルから、最大で食品衛生法の雑菌基準値の140倍にあたる雑菌が検出されたと発表した。
現段階で大腸菌やサルモネラ菌など強毒性の菌は検出されていないが、企業局は「手元に残る水は飲まないようにしてほしい」と呼びかけている。
企業局によると、今月16日に水を飲んで腹痛を訴えた女性が購入したコンビニエンスストアから回収した在庫商品5本のうち、2本から雑菌基準(1ミリ・リットルあたり100個以下)を上回る1万4000個と8800個が検出された。また、企業局内で保管しているサンプルや自動販売機などから回収した27本のうち4本から、4900個~140個が検出されたと発表した。
水はいずれも、今年5月21日から27日まで製造。富山県の業者がペットボトルに水を詰め込む作業を年1回程度行っているが、今回は東日本大震災の影響で、ボトルキャップの原料の仕入れ先を変更するなど、これまでの製造環境と変わったという。この業者に届く前に水は高温殺菌していることから、企業局は、製造過程に何らかの原因があるとみて調査を進めている。
23日夕方までに企業局に寄せられた電話やメールは計99件。このうち、水を飲んだという12人が下痢などを訴えたが、通院などのケースはないという。