ウォータージェット
切断の工法には色々ありますが、
その中でも水を使用してあらゆる素材の切断を行う事を
「ウォータージェット切断」
と言います。
みなさんも経験した事があると思いますが、
ホースの口を指で押しつぶすと水は勢いが強くなり、遠くに飛ぶようになります。
これが、ウォータージェット切断の原理となります。
水圧を高くし、水の出る穴(ノズル)を小さくする事で、
水が鋭利な刃物となります。
鉄やセラミックなどのとても硬い素材でも、
数千気圧に加圧した水を直径0.1~1mm程の小さな穴から噴射させる事で、
音速の2倍を超える流速となりあらゆるものを切断します。
また、切断面での摩擦や熱の発生が少ない為、
プラスッチクやゴムなど軟らかく、熱に弱いものも、
刃物より鋭利に切断が出来ます。
ウォータージェットは、モノの加工だけではなく、
流速やノズルを変える事で様々な事に利用されています。
手術の際に利用されているウォーターメスは、
血管や神経を切らずに患部のみを切りとる事が出来ます。
また非常に細かいノズルから噴射するようにすれば、
使用する水の量はきわめて少量で材料をぬらさずに済む為、
のり巻きやケーキなどの食品の切断にも用いられています。
今、ウォータージェットによる切断は、水のみを使用し切断するので、
環境を汚染する危険性が少ないので利用範囲が広がっているようです。
投稿者 アクアス総研 : 2010年6月 1日 09:07