異常気象 ~海水温の変動~
近年、猛暑日やゲリラ豪雨が頻発しています。
そしてこれから本格的台風シーズンを向かえようとしています。
台風や、変動気象はどのように発生するのでしょう?
台風は、熱帯の海上で発生する
低気圧【熱帯性低気圧】の一つです。
このうち、北西太平洋や南シナ海で生まれた中心付近の
最大風速が17.2m以上のものを台風といいます。
アメリカなどの北中米ではハリケーン、
インド付近ではサイクロンとも呼ばれています。
熱帯では海水が強い太陽光により海水が温まり、水蒸気が発生します。
その水蒸気は、やがて時計の反対まわりに回転しながらどんどん上にのぼっていき、
積雲や積乱雲となり巨大な雲や豪雨をもたらします。
ここに、まわりの暖かいしめった空気が渦をまきながら流れこんで、台風となります。
台風や気候変動には海水温の影響もあります。
海水温の変動気象には
「エルニーニョ」や「ラニーニャ」現象などがあります。
「エルニーニョ」、「ラニーニャ」は、スペイン語で
「男の子」「女の子」という意味があるようです。
エルニーニョ現象とは、太平洋赤道の中央部(日付変更線付近)から
南米のペルー沿岸にかけての広い海域で、海面水温が平年に比べて高くなり、
その状態が半年から1年半程度続く現象のことで、数年に一度発生します。
エルニーニョ現象が発生しているときは、貿易風が弱まり、
地球全体の大気循環の影響により、世界各地で、干ばつや洪水、
気温の乱れなどの異常気象をもたらすと考えられています。
日本では、梅雨明けの時期が遅れ、冷夏や暖冬になりやすいようです。
また、ラニーニャ現象はエルニーニョ現象とは反対に
海水の温度が低くなる状態が続くことです。
ラニーニャ現象が発生しているときは
北大西洋でハリケーンが多く発生するようです。
日本では、夏の気温は平年並みから高めになり、
冬の気温は平年並みから低めとなります。
これから台風シーズンとなりますが気をつけましょう。