霜柱
冬の早朝、サク!サクッ!と、
音を立てて崩れる霜柱を踏みしめた経験はありますか?
霜柱は、土の中の水分が凍ってできたものです。
地面が冷やされると、土の中の水分は毛細管現象によって
地表に向って細かい土の粒の間を昇っていきます。
上がってきた水分は地表面で冷やされて氷となります。
その下ではさらに水分が吸い上げられていくので、
初めにできた氷は上に押し上げられていきます。
この現象を繰り返すことによって、霜柱ができるのです。
時には10cm以上にもなることもあります。
ところでこの霜柱、どこでも見られるものではないようです。
霜柱が出きるまでには、大きく分けて二つの条件が必要となります。
一つは、土の性質。
荒い砂のような土では隙間が大きすぎて水が昇っていくことができず、
逆に隙間が小さすぎる粘土質では水をうまく吸い上げることができません。
関東ローム層のような赤土が適しており、霜柱ができる確立は高くなるようです。
もう一つは、温度。
土の中の温度が0度以下の場合、土に含まれる水分が凍ってしまい
毛細管現象が起きません。この為、土の中の温度は0度以上でなければなりません。
さらに、地表に上がってきた水分が凍るためには、
地表面の温度が0度以下であることが霜柱の出きる必要条件です。
最近は土がコンクリートやアスファルトで覆われているところが多く、
霜柱を見かけることが少なくなってきましたが、
花壇など土の所を見かけたら霜柱を探してみては?