砂漠に生きるラクダの生態
私たち人間をはじめ、地球上の全ての生物は水なしでは生きていけません。
しかし、ほとんど水がないように見える砂漠にも生物は棲んでいます。
砂漠にはカエルやトビネズミ、
昆虫など意外と色々な生物が棲んでいますが、
砂漠と言えばやはりラクダではないでしょうか。
この気象条件の厳しい砂漠にラクダはどのように適応してきたのでしょう。
まず特徴的な外見の背中のコブですが、
中身は約50kgの脂肪です。
エネルギーを蓄え、断熱材として役立っています。
水は入っていません。
太い眉毛や2列に生えた長いまつ毛、
耳の周りの毛も、
砂漠の砂や塵から身を守るためのものです。
鼻の穴は自由に開閉でき、
内側にも毛が密生しています。
何日間も水を飲まないでいられますが、
飲むときは一度に80?、最高では135?もの水を飲みます。
飲んだ大量の水は血液中に吸収され、
大量の水分を含んだ血液を循環させます。
しかも、ほとんど汗をかきません。
体温は通常36℃前後ですが、外気温に合わせ、
34℃から40℃まで体温を調節することができ、
水分の消費を抑えています。
また、一般の動物は、尿素が体内にたまると死んでしまいますが、
ラクダは独特の肝臓機能、腎臓機能を持ち、
尿をろ過してリサイクルしています。
このため尿量も1日1?程と少なく、
その濃度は血液の10倍とかなり濃いです。
このようにラクダは苛酷な環境に適合した体をしています。
ラクダは体重の40%もの水分が失われても生命維持できます。
ラクダと違い私たち人間は体重の10%の水分が失われると生命の危機に直面します。
こまめな水分補給を心がけましょう。